モルタルの外壁の塗り替え

外壁塗装

モルタルの外壁と言っても、モルタルそのものがむき出しになっている外壁というのはご覧になったことはないと思います…。

それがなぜなのかご存じでしょうか…?

ところでそのモルタルとは何なのかをきちんと説明できますか…?

モルタルがセメントでできていることはどなたもご存じのことと思いますが、セメントに水を加えただけの状態では、それをモルタルとは言いません。その状態を「ノロ」と言います。

その「ノロ」に砂・砂利を加えたものを「モルタル」と呼んでいます。

さらにそのモルタルに石を加えたものが「コンクリート」で、そのコンクリートに鉄筋を通したものが「鉄筋コンクリート」ということになります。

モルタルの風化と中性化

さきほど説明したように、モルタルにしてもコンクリートにしてもその大元はセメントです。

そのセメントは弱アルカリ性を保つことで強度を保っています。
そのため、セメントが酸性物質に触れると中性化が進み、強度が徐々に失われてゆきます。

ですから、モルタルむき出しの外壁では、見栄えが悪いということだけでなく、外気の中に含まれる様々な酸化物で、表面が中性化しやすくなり、中性化が進むと強度が失われて、風化や浸水の影響で劣化の一途をたどることになってしまいますので、そのためにモルタルを塗膜で覆って中性化や風化や浸水による劣化を防いでいるのです。

塗装は美観だけでなくモルタルの外壁を守る大きな役割を担っているのです。 

もっとも、塗装はもともと躯体を保護するという大きな役割を担っているのです!!

モルタル外壁の塗り替え手順

モルタルの外壁を塗り替えるといっても、新築の外壁を塗るわけではないので、モルタルそのものではなく、モルタルの上に塗装されているものの上に塗り重ねることになりますが、そのパターン(模様)は様々あります。

吹付タイル(ヘッドカット)
リシン(砂粒状仕上げ)
吹付(凹凸模様

新築時に塗装された塗膜も、塗り替え時期になると表面が粉化していることがほとんどで、この状態をチョーキング(白亜化)と呼んで、塗り替え時期の目安となっています。

それともう一つは、モルタルの宿命ともいうべきクラック(ひび割れ)です。

クラックは、基本的にはセメントが水性なので、乾燥とともに全体が収縮することで起きることのほかに、建物のあばれや地震などによる振動なども加わって、クラックが生じると考えられています。

こうしたことを念頭に塗り替え塗装が行われますが、最初に行われるのが高圧洗浄機での外壁の洗浄です。

外壁を洗浄することで、粉化した塗料と外壁についた様々な汚れを洗い流します。

高圧洗浄後の塗装工程

高圧洗浄の目的は先に述べたとおりですが、じつはそのほかにも大切な役割があって、それは養生をするための、テープが接着しやすくなるための洗浄も必須なのです。

養生というのは、塗料の飛散を防止するために足場にかけるメッシュのシートから始まって、塗装しない(汚してはいけない)窓や、玄関ドア…等々をビニールで覆ったり、床にも塗料が垂れて汚さないように敷物を敷いたりすることを言い、この作業は塗装工程においてとても重要な役目を負っています。

この養生をいい加減にすると、仕上がりに大きな影響があるので、養生が終わるとある意味ひと段落する大事な工程の一つです。

養生の後は、まずはクラックの補修です。

ALCの外壁の場合は、この時点で目地のコーキングの増し打ちなどが行われます。

クラックを補修するには、上の写真のように大きなクラックにはコーキング剤を充填しますが、ヘアークラックと呼ばれる細いクラックには、コークボンドなどを充てんします。

この時に注意が必要なのは、充てんした後は必ず周囲になじませることと、ノンブリードタイプのコーキング剤やコークボンドを使うことが肝心で、後々補修跡が出てこないようにする工夫が肝要です。

また、かなり大きなクラックがある場合は、V字カットしてコーキング剤を充てんすることになりますが、そうするとその部分がかなり目立ってしまいますので、周囲のパターン(模様)に合わせた吹き付け作業が必要になることもあります。

左上の写真は、耐震工事のため壁を切ってからモルタルで埋め直した壁です。
それを周囲と違和感のないように、周囲と同じパターン(模様)を吹き付けて仕上げたものが右の写真です。

3回塗りとは…!?

クラックの補修が終われば、いよいよ塗装工程に入りますが、外壁の塗装をするには3回塗りが一般的です。

ただその3回塗りの中身(塗装工程)を理解されている方が少なくないように思われますので、ここで3回塗りの中身を紹介します。

1回目は言うまでもなく下塗りです。下塗り材にはいろいろ種類がありますが、モルタルの外壁の場合はほとんどが、シーラーとフィーラーを兼ねた下塗り塗料(微弾性フィーラー)を使うのが一般的です。

次に2回目の塗装ですが、2回目の塗装というのは、正確にいうと上塗り(3回目)の塗料の1回目の塗装になり、いわゆる中塗りにあたります。

この中塗りに使用するのは、上塗り塗料そのものなのですが、色まで同じにすると同じ色の上に同じ色を塗り重ねると、塗り残しや、故意に塗らない部分があっても気づかれないことがあるので、完全に3回塗りをするために中塗りの色を変えて防ぐのがより良い方法だと思うので、弊社ではそのようにしています。

3回目の上塗り塗装は仕上げとなる塗装ですから、先ほどの中塗りの”違う色”を完全に覆いつくす必要があり、塗りむらなどできないよう、細心の注意を払って仕上げ塗りをすることになります。

こうして3回目の上塗り塗装が終われば、モルタル塗装が終了しますが、その後付帯物を塗装したときに、付帯物の塗料が外壁に付着したりすることがあるので、そうした汚れや塗り残しがないか…などを点後したのちに完了となります。

ビフォー&アフター

塗り替え前
塗り替え後